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母、入院リバース。 [遠距離介護(母。)]



この夏のとある日。

ワタシはママ友と初めて友達同士で一泊旅行中。
(そもそもは二か月前に予定を組んでいた)
夏休みの一大イベント。これを長いとみるか短いとみるかはそれぞれの向き。

計画を立てるためにファミレスに入り浸っているときは楽しかったな。

母の入院もあってギリギリまでバタバタしたけれどなんとか出発にこぎつけ
大変ハッピー[黒ハート]な気持ちで一日目とその夜を過ごし

二日目の大半の予定をこなして実に
実にハッピー[黒ハート](しつこい)な気持ちで帰路につこうと…


好事魔多し

嫌なことは大体その「頃合い」を狙い定めてやってくる。



母の施設から旅先に電話があったのだ。
とあるアミューズメント?施設をでて記念撮影なんかしているタイミング、で。
「もしもし?」
遠い電話に大きな声で問いかけるワタシ。ちょっと声が遠いんですけど。…

お母さまの退院の予後が良くない。なので
早めに病院につれてて行って欲しい…


って


退院してまだ一週間経ってないんだよぉぉ[あせあせ(飛び散る汗)]
楽しかったイベントの 帰路とはいえどんよりと薄い膜のかかったような
うんざり感は否めず、
友人との会話とお土産の見せ合いに意識を集中して
楽しいエンディングにしようとするのだが、どうしても脳は

(帰宅したら帰省&病院のフルコースが待っている)

ことにたいしてアレルギーと拒否反応を強くする。
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結局
電話をもらって翌々日、お休みを取り 車を飛ばして一路母の元へ。

母はやはり自身の入退院の経緯も病院へ行くことの因果関係も
さっぱり分かっておらず、
玄関口に来た介護タクシー(頼んでおいた)にけげんそうな表情で

「だれが乗るの?」なぞと云っただけだった。
施設のご担当の云う 「予後が悪い」は

●車いすの上で気づくと寝てばかりいる。
●決まった時間に食事を召し上がらない。
●全体として活動力が落ちている(入院前と比べて)

居眠り(…のハードモードなやつ?)
は入院中にもあったようですよ、と一応伝える

それでも

入院前と様子が違うのは良くないことです、先生に見解を訊いてきて欲しい。
食事を召し上がらないのは大変良くない、と。…

(90歳過ぎて健啖家、という年寄りの方が珍しいのじゃなかろうか?
と介護のど素人は短絡的・楽観的に考えてしまう)


とは言えお世話になってる施設側からのたってのお願いである。


相手からしたら起爆装置を自分で握っている認知症の年寄りを抱えて
まして家族でもないのに
しかも仕事であるから
それこそ責任の重圧で気も休まらない日々だろう。
(と 家族が他人事のように言う)


そもそも母の症状は現在のような軽費老人ホームで
生活してゆける指針を遥かに超えてしまっているのだから、
施設側の進言に従わない理由は何も無い。


車椅子は施設でレンタルしているものを
そのまま介護タクシーに載せていくことにし
一路病院まで片道40分。

=======================================================
今回も予約無しの受付だもんだから 待つ。
予約組が終わるまでひたすら待つ。

その間の母の様子は前回に輪をかけてヒドいもんだった。

自走式の車いすがイケなかったのか

片時もじっとしていず、フラフラと車いすを動かしては 
あちらにぶつかりこちらに行き止まりしている。
とにかく待たされることにイライラし、
座っている間のお尻の褥瘡の痛みにまた
イライラして怒る。

「帰ろう」と云ったり

「何しにここにきているの?」と何度も訊いたり

「ワタシはもう家に帰る。あとはお前が先生と話をすればいい」

と通用口に向かおうとする。その度車椅子を押して
待合室からエントランスまで所在なく
行ったり来たりすることに。

時々意地悪をして車椅子をガッチリ掴んで漕げないようにすると
物凄い目でこちらを睨んで
掴んだ手をぺちぺちと叩く。(もっとも力が弱いのでほとんどダメージは無い)

むしろ通路の行ったり来たりが思いのほかストレスだった。


(※これがまた泣きたくなるような狭い通路と待合エリアで
車椅子で待つ患者が待って居られる場所が無い。

看護士1人、患者一人が通りすがるための空間を
その度いちいち作らなくてはならないほどの狭さで
トイレに至っては車いすになんと対応していない。
どころか普通に健常者が使うのも狭くて背伸びをしてドアを開けないと行けない。)

(信じられない。ここ、病院である。しかもこの施設はわりと近年新築している)


1人、また1人と 待合室に居たメンバーが消えていく中、
誰かが診察室に入る度母は執拗を帯びて声高になっていく。

「いくらなんでもこれは待たせすぎじゃないの?
誰かにまだなのかオマエ、聞いてきな。」 と母。

母の云うこととはいえなるほど無理もない。
とっくに看護士さんが書類を受け取っているはずなのだが
事前にあると訊いた血液検査すらさっぱり呼ばれない。
診察はともかくも、検査はそれほど待たずに行われるハズなんだけど…

まさかなと思いつつ、通りすがり看護士さんを呼び止め検査はまだですか、と
遠慮がちに訊いてみると 一瞬首をひねって
「…お待ちください。確認してきます。」と奥へ。

それからさらに一時間

荒れる母。

もう限界だ、母を連れて一旦施設に戻ろう、
そう思って車いすの踵を返した頃

「●●さん、お待たせしました血液検査をしますのでどうぞ」との声が。

「大変お待たせして申し訳ありませんでした。ちょっと書類の方が…」

嫌な予感的中。どうやら

(推察であるが)

担当同士の連絡がうまく回っていなかったと見えて
必用な所定カルテが渡されていなかったらしい。この辺り
イライラしていた母の類推通りだったっていう…
(文句言わないの、とか叱って悪かったね母よ)

=========================================
血液検査。

あいにく同じ棟で行っていないため、
旧病棟まで移動するように言われた。
やっこらさと車椅子を押して別棟の病棟へ。

「どこにいくの?」
「さてね、どこだろうね[むかっ(怒り)]

いちいち母に取り合っているのも面倒くさくなってしまったのと、
こちらもイライラが募っているので返答がもうぞんざいもいいとこ。

ややこしいことに新病棟への移築を行っている最中の病院は
診察・検査と病棟とが入り組んでおり、
移動が狭いエスカレーターと旧式のエレベーターを
行ったり来たりする。

ようやっと血液検査室に着いて、先客は居なかったがこれまた待って
(どうも書類の回るスピードが遅いらしい)
いざ、血液を採取という段になって

血管が出ない[がく~(落胆した顔)]
叩こうが揉んでみようが縛ろうが
一向に血管が浮き出てこない。
担当看護士が幾度かトライしたがしまいに

「…こちらでは採取は無理のようなので、再度隣の棟の5階のナースセンターへ
いらしていただけますか?」

…ま、またかよ[もうやだ~(悲しい顔)]

母「…今度は何処に行くのよぅぅぅ」
ワタシ「…知らんがな」

絞り出すようにして血液を採った後
再度 待合室へ。

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小一時間くらい待っただろうか。

「やあ、〇〇さん、お待たせして申し訳ありません。」

先生、室外から走ってやってくる。
とっても忙しいところを抜け出てきました、の感あり
〇びまる子ちゃんじゃないけど パァァ…[ぴかぴか(新しい)]となるんだコレが。

診察室で先生は母の検査結果を見て ううん、とうなる。

「…血液検査は前回退院した時とさほど変化はないんです。
持病の方は特に悪化も見られないのですが…」


「…なんだろな、この白血球の異常な数値。
…どこか持病でないところが炎症しているのかな。」

ひとしきり考えたあと、先生は

「念のため、ということで

レントゲンの検査もしてみていいですか?
ちょっと気になるので。」

こ、ここからですか…(-_-;)


というわけで
レントゲン検査を受けることになった。なんという検査日和だ。

========================================================

このレントゲンがまたひと苦労だった。

時間は既に正午過ぎ、3人待ちのレントゲン室前で待って母の順番になり
検査台に乗るよう促されたはいいが

母、既にhpゼロを切る状態で寝台に乗る体力のかけらもない。
そこを屈強なレントゲン技師が力任せに引っ張り上げ、横にするものだから
母、腰の痛みにうめく。
もちろん技師側はお構いなし。当然だ。
ここで求められているものはレントゲンがはじき出す造影フィルムなのだから。

所々 母親はすがるような眼でワタシを見るが
ワタシとて とっとと全てを終わらせたいという思いだけてここに居るので
母親には出来る限りじっとしていてもらいたいし聞き分けてもらいたい。
早い話


痛かろうが我慢しろ。
するしかない。

ぐったりしている母を連れて再・再度待合室へ。
もう他に待っている人もいない通路で寒々と待っていると
何してるんだろこんなとこで日がな一日…何やら空虚が押し寄せてくる。


診察室に入るとドクターが目の前に二人座っていた。

担当のドクターが専門のドクターにセカンドオピニオンを仰いだ、という図式らしい。
曰く
「レントゲンを見ますとね、ここに白い影が映っているのが見えます。
これ、肺炎です。

熱も無いし本人の自覚もほとんど無いようですが明らかに肺炎です。」

担当の医師は、あまり乗り気ではないようだった
(※つい先日退院許可を出したばかりの患者である)
が、

もう一人の 肺炎が専門だというドクターは
「入院に相当するのだからした方が良いでしょう。一週間くらい見てもらえれば
退院できると思います。
年齢的にも肺炎の症状をほっといてはいけないです。」

はあ、入院…入院ですか…


一応考える素振りはしてみたものの、素人にどんな良い代案が出るというのか。
結局
それ一択しか残されていない。ここまででどんどん狭くなる選択肢。

「仕方ないですね。このまま入院しますか。」と
担当医と専門医の二人が顔を見合わせたところで



母の再入院が決まった。

(※もちろん母自身の「嫌だ」という意思は強く示されたが
この場においては却下されたのは言うまでもない)

==========================================================
今度の病棟は前回と階が違っていた。
様子を見るに、
ここは

認知症の患者さん専用の病棟らしかった。

担当の看護士とこの階での諸注意などを説明される。

看護士
「入院の支度は整いますか?」

ワタシ:
「ではこれから施設に戻って…」

入院道具などもろもろ支度して

「…こちらに戻るのは夕方17時半過ぎになるかと」

[バッド(下向き矢印)]

ああ、なんかもう自分でもうんざり通り越して泣きたくなってきた。
これからまた40分の道のりを戻って、支度をして、施設に次第を説明した上でまたここに戻るのか……。
そしてその後自宅に帰るために高速に乗って二時間半、か。


細かく考えてるとどんどん体力と気力を削られるので
(ていうかもうゼロ切ってる)

うんざりが脳髄を席捲する前にとっとと行動することにした。

施設まで車を走らせ、母の部屋から着替えその他をバッグに詰め替え

(※入院セットみたく既成スタイルでなんぼでも行けるものはいざという時の為に
用意しておくのがよろし。)

==================================

下着(※上のみ)

石鹸・タオル
シャンプー
歯ブラシセット
風呂用ボディミルク


ティッシュボックス

食事用エブロン

老眼鏡
筆記具
退院の時の着替え(靴下も)

======================================
施設に報告もそこそこに

(まさか入院、という結果になるとは,
レスポンスはそんな風に聞こえたが

逆にそれ以外のどんな結果を期待していたのかとふと、訊いてみたくなったけど
それは止した。)


取って返して17時半過ぎ、病棟に戻り
母の病室に入るも 母がいない。

あれ? 部屋を間違えたかな?
と思っていると 向こうから母の声が。

出したことも無いような大声で

「助けてーー!!殺されるーー」

大変物騒なことを叫んでいる。

ワタシの出かけている間に母は一人部屋へ移されていた。
いったん入った大部屋でやっていくのは無理、と判断されたらしい。

ナースセンターのごく近くの一人部屋。
要するに当面
色々な意味で目の離せない患者様御用達の部屋で
今現在、大声であたりかまわず叫び騒ぎまくっているのが

ウチの母親であった。


その間ずっと ワタシの名を病棟中に響き渡る大声で呼び続けている。
うわぉ、悪夢だこれは。どこかで見た悪夢だ。
さすがにこんな風に大声を出したりする母は初めて見るので
プチパニックを起こしかかっているのはこちらの脳であるが

務めて冷静に母の元へ、すると
「ああ、いいところに来た、アンタ。」
「これ、取ってよう これ。」

看護士の説明によると ワタシが見えなくなって検査が始まるとすぐに騒ぎ出したようだ。

怒り心頭、ついに怒りのパワーが沸点を超え、未知の世界の扉?
が開いてしまった母。

罵声(ほとんどが意味をなさない)の端々に、検査で受けた不当な?扱いと痛みに対する
強い怒りがあった。
「…あまり騒ぐので拘束をせざるを得ないんです。」

母の腹部は太い上部なベルトで抑えられていた。
拘束帯だ。

体を思うように動かせない母は
ベッドの手すりをつかんでがくがくと揺さぶって怒りをぶつけている。

取って、取ってよう、これ。

前頭葉がセーブの力を失くした、というのはコレのことかというくらい
羞恥心を忘れた下品な言葉とともに
拘束帯と尿道カテーテルの区別も付かず、自分に痛いことをする人々を
自分を連れ去る悪人だ、と思い込んで怒り、叫んでいる。
ワタシ一人がこの立場を好転できると思い込んで叫んでいる。

「申し訳ないのですが、薬が効いて落ち着いてくるまでご家族の方、
付いていてあげてくれませんか」

看護士が困り果てた表情でそう云った。


母は、しばらくワタシが外出している間、
自分が如何に不当に扱われたか口角泡を飛ばして
しゃべり倒していた(ほぼ脈絡は無い)

よく見ると母の脹脛にひっかき傷のような跡がある。

「レントゲンでこうなった、と云ってるんですが…」

なるほど、

あの時レントゲンの検査台に載せられた時、
痛みを訴えたのはコレのことだったのか。
なにか鋭い金属でひっかいたような跡に
血か滲んで痛そうである。

ふと、

実はこの場に於いては母が一番正義に近いところにいるのではないだろうか、
という
自身でも脈絡の無いある思いが湧いてきた。
一方で

そんな様子の母はあたかも瀕死の野生動物のように見えて
こんなになってまで動物は生きることへの執着を捨てられないんだなぁ、という
至極文学的表現の境地までイッちゃっている自分が俯瞰で見えてきて
フクザツ、と思いながら
笑いたい発作に襲われる。

いやもう冗談じゃなく

自力でここから逃げ出してどっかで逞しく生きていってる動物な母、を
一瞬想像した。

暗い病室で ベッドを掴んで身をよじりしている母と向き合いながら
時折通りすがる看護士の
「大丈夫ですか?」を脇目に

極力自分が置かれた状況を考えないようにするため
母と自身をただひたすらにカリカチュアライズするワタシ。

結局母が自分を取り戻して 落ち着くのに小一時間ほど病室にいただろうか。



その後 たっぷり暮れてから病室を出て、


帰路についた。

==============================================

帰り路

誘われるようにして わざわざ昏い方の峠道を選んで走ったのは
アレは何の気分だったんだろうな。

明かりも無い 車一台すれ違わない真っ暗な峠道を自走するワタシ。
この年齢になってこの時間にこんな峠を攻めてるぜワタシ、という


…本日の締めを飾る


ラスト・自虐 (笑)


futta1614s.jpg




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